台風の一日

が酷くなってきた、母ちゃんは、一人で雨の中家の周りを見て回り、溝の土をあげたり、花壇の花が倒れないように、忙しく働いている、私はふと気になり窓から海を見てみる、なんだか?沖のほうからモクモクと波が沸いて、突き進んでくる

母ちゃん見て、海から波が来てるよ!

どれどれ、大変!逃げなくては‼みんな、母ちゃんのところにきて、台所の鍋を頭にかぶり、上から風呂敷で頬かむりをして敷布を肩にかけ、みんなはぐれないように、ついてきて、姉ちゃんは大きいのだから兄弟がはぐれないように気を付けてね!

子供たちは緊張してる、ことちゃん覚えがいいから、タンスの上の段の引き出しにお金を入れたのを覚えておいてね、母ちゃんと小さな子供4人まだ、2歳の末の弟は母がおんぶをして、嵐の中を取り敢えず。山手のほうに逃げていく、もうその頃は

水が、膝まで来て中々前には進めない、みんな頑張るのよと言いながな豪雨の中を必死になって歩いていく・・大きなおばさんが大きな声で、早くお家にいらっしゃい!

私は仏様かと思った、家のほうがだいぶ高いから、大丈夫ですよ!

社宅の支店長さんの奥さんだった、着くと乾いた綺麗な洋服を着せてくださり

暖かい食べ物を食べさせてもらいました。

母は鹿児島から引っ越してきて未だ間もなかったので、凄く心細かったと思います

後で聞くと大きな台風、ジェーン台風でした・・

その後は家族と仲良くなり、特に私はお兄ちゃんの本を回してもらい、本の虫になりました。