行かないで!

又、父ちゃんが暴れた、母ちゃんを追いかけまわし、髪の毛を引っ張り叩く蹴る目が座り狂人になる、いつも母ちゃんに向く、周りも解っているので側にいつも2,3人の人がいる危なくなるころは示し合わせて、母がかくれるが、いち早く見つけるので、大騒動になる、昨日もそうだった・・

酒が入ると豹変する父ちゃん、次の朝はまるで優しくなり、かあちゃんの機嫌をとっている、貧乏でお金もないのに、度々会社の同僚を連れてきて、宴会をする、母ちゃんがいくら言っても連れてくる、母も父ちゃんの手前悪い顔もせずに、どうにか支度をしてもてなす・・酒には酔っているが、さすがにお客さんの前では狂気は出さない、帰るや否や母への暴力が始まる・・ 

もう疲れ切ったのだろう、朝、まだ薄暗い時、ふとなんだか❓気がかりで目を覚ましと

母ちゃんがいない、布団からすぐに起きて、姉に知らし母ちゃんを探しに出掛ける

私は弟、たぶん小学生、と二人で会社の倉庫のあるほうに行くと、暗がりに風呂敷

包みをもってトボトボと歩いている母ちゃんを見つけた、

嬉しかった!母ちゃん帰ろうというと、ことちゃんごめんね!母ちゃんはもうダメ

悪いけどもう、父ちゃんのところには帰らない・・子供は気になるけどもうダメ・・

悲しいなぁ、どうすればいいんだろう、かあちゃん父ちゃんは出張するから、それまで我慢すれば後、子供だけだから!行かないで!私はもう、必死で仏様に祈る気持ちで

母ちゃんを止めた、弟も何か異様な事態を知って大きな目に涙をためて縋り付いていた・この子達を振り捨てて行けなくなったのか?母は心配しなくても

何処にも行かないよ、泣きながら弟と私を抱きかかえるようにして、家に帰った

それからも、このような生活は続いた、助けは父ちゃんが出張が多かったことでした

今思うと、あの時母を止めなければ、母の人生もまだ、ましになっていたかもしれないなぁ・・